会社の税金

会社を作ったことにより、新たに様々な税金がかかります。個人事業主としてやっていくより法人化したほうが税金が安くなると言われることがありますが、税法の趣旨としては、法人化した分だけ余分に税金がかかるようにするようにしてあるはずです。今まで払っていた所得税のほかに国税として法人税、県税の法人事業税、住民税、市税の住民税がかかります。ただ、個人事業税は払う必要がなくなります。

法人税は小さな会社(資本金1億円以下)の場合利益の800万円までは会社の利益に対して22%の税金が掛かります。800万円を超える部分は税率30%です。大きい会社は税率は単純に30%です(法人税法66条①②)。会社の利益に対しては、個人の所得税のような各種控除はありません。

県税である法人事業税は各県によって微妙に異なりますがの場合、愛知県の中小企業(資本金1億円以下かつ年所得5000万円以下)利益の400万円までは2.7%、400万円~800万円までは4%、それ以上は5.3%です。詳しくは愛知県の法人県民税・事業税・地方法人特別税を参照してください。尚、愛知県の個人事業税は普通の事業では利益の5%、畜産、水産では4%、マッサージ師などは3%です。詳しくは愛知県の個人の事業税を参照してください。個人事業税では利益に対し、290万円の事業主控除があります。

県税の住民税も各県によって微妙にことなります。愛知県の場合資本金が1000万円未満の小さな会社では、利益のあるなしにかかわらず、まず2万円プラス、法人税額に対して、5.8%、又は利益の少ない(法人税額が1500万円以下)会社では5%の税金がかかります。ここでは法人税額に対しての税率ですので注意してください。仮に法人税を100万円払ったとしたら、県民税は2万円プラス、5%の5万円、計7万円となります。詳しくは法人県民税・事業税・地方法人特別税を参照してください。もちろん、個人としての住民税も払わなければなりません。

市町村税である住民税も市によって多少異なります。名古屋市の場合小さな会社(従業員50人以下、資本金1千万円以下)では利益なしにかかわらず、まず5万円プラス、法人税額に対して利益の少ない(法人税額が2500万円以下)小さい(資本金1億円以下)会社では、12.3%の税率が掛かります。だから例えば法人税を100万円納めるなら、5万円プラス、12万3千円の税金を名古屋市に納めなければなりません。個人としての住民税も、もちろん市に納めなければなりません。尚詳しくは名古屋市の法人の市民税を参照してください。

ここで、例として小さな会社が1年間の利益400万円だったときの税額を計算します。まず法人税は400万×22%で88万円。事業税は400万円×2.7%で10万8千円。県の住民税は2万円プラス、法人税88万円×5%の4万4千円、計6万4千円。市の住民税は5万円プラス88万円×12.3%の10万8千円で計17万8千円。全てを合わせると88万円+10万8千円+6万4千円+17万8千円=合計123万円となります。利益400万円に対し、123万円の税金ですから、かなりのものです。

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