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入国管理局を見て、政府というものを思う

ここ数年入局管理局というところを見てて、つくづく思ったこと。入国管理局が、平気ででっち上げをしたり、とても生身の人間とは思えない信じがたいほどの不誠実な態度をするのを見ていると、北朝鮮や戦前の日本の醜い態度が良く理解できる。北朝鮮が日本人を拉致して殺したりしながら、そんなことをやっていないなどとうそをつき続けている。しかし、その嘘を言っている北朝鮮の役人どもはそんな非人間的な極悪非道な人間なのだろうか。おそらく、学業成績優秀でそれなりに堅物で政府高官になったのだろう。戦前の日本は平気で満州の鉄道を自分たちで爆破しときながら、中国人の仕業だとでっち上げをしていた。しかし、それをした関東軍幹部は極悪非道な人間だったのだろうか。石原莞爾はそんなに性格が悪かったのだろうか。彼らも難関の陸軍士官学校に合格したエリートであり、個人的な付き合いではよくも悪くもない普通の人間だったのだろう。又、関東軍の嘘を否定することなく世界に発信し続けた東京の役人も同様だろう。国家と言う衣を被ると平気でこういうやくざも真っ青な極悪非道な人間になるのである。彼らをして何がこうさせるかと言えば、彼らが所属している組織の為である。北朝鮮の役人は北朝鮮と言う国家を守るため、関東軍軍人は陸軍の為、はたまた日本国の為、あのようなことを良心の呵責もなく平気でできるのである。そして入国管理局も入国管理局と言う組織を守るためにああいう不誠実な態度がとれるのである。彼らの想像力では自分の所属している組織のために行えば、人のために役にたったという感触さえあることであろう。しかし、この組織の利益のために組織外に膨大な害悪を平気でもたらすという行動様式こそが戦争の原因なのである。たとえ、自分の所属している組織に不利であっても、率直に真実を言える勇気ある人間はいないものだろうかとつくづく思う次第である。

2013年4月23日

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